クラウドファンディングで購入した商品と、プロジェクトが成功しAmazon.comで販売されているもの

クラウドファンディングで購入した商品と、プロジェクトが成功しAmazon.comで販売されているもの

このところ話題になっているクラウドファンディング。
これまで合計27プロジェクトに支援を行い、それらプロジェクトの中で、順調に成功し、結果としてAmazon.com で販売しているプロジェクトについていくつか紹介します。写真はクラウドファンディングで支援した結果送られてきたリワードです。なお、内訳はアメリカの最大プラットフォームであるKickstarterで16プロジェクト、次点のIndiegogoで6プロジェクト、日本国内ではMakuekeで2プロジェクト、その他プロジェクトが独自に行っていたクラウドファンディング3プロジェクトでした。うち7プロジェクトはまだプロジェクトが進行中です。

クラウドファンディングで購入した商品

クラウドファンディングは多種多様のプロジェクトがありますが、自分が支援したプロジェクトはほとんど「Technology」や「Product design」のジャンルになります。そのため支援のリワードも、それらプロジェクトが開発している物が送られてきます。 支援というよりは、物を買う、先取りするという感で使っています。クラウドファンディングで購入した商品の箱を集めた写真。

目次

Flic ワイヤレススマートボタン

flicの黒

Flic は、iPhoneやAndroidの対応機種とワイヤレスでつながるシンプルなボタンです。スウェーデンのベンチャー企業から。
Flicのアプリで、ボタンを押すと何かを行う、ということを設定しておくと設定の通りに動きます。 例えば、「音楽を再生する」と設定しておくと再生、あるいは「アラームを消す」と設定しておくとボタンを押してアラームを消すなど、20通りくらいの設定が可能です。
とてもよく出来ているプロモーションビデオ を見るとすぐに何ができるかわかる内容になっています。
表面はシリコンゴム風で質感もよく、ボタン電池で動作し交換可能、何かに貼り付けるように両面テープと、クリップのアタッチメント2種類が入っており回転させると取り替え可能です。 色はターコイズや白、黄色の4色があります。

Flic message card

ハードウェアベンチャー企業のクラウドファンディングの製品らしく、開発者の写真が同梱されていました。また、製品のアップデートも頻繁に行われており、逆にアップデートで使えなくなったり、その後すぐ対応して使えるようになったりとドタバタした感じもクラウドファンディングっぽい、と思えます。
Amazon.com で注文すると5ドル台の送料で日本に送ってくれることも魅力です。

MESH 出来ることがたくさんありすぎて困るくらいの可能性を感じる電子タグ

MESH

MESH は、クラウドファンディングを使用していますが「ソニーの新規事業創出プログラムから生まれた新規事業のひとつ」で、日本語サイト が存在し、日本のAmazon でも購入が可能です。
iPhoneやiPod touch, iPadとワイヤレスでつながるセンサーやボタン「タグ」と、アプリで様々な動作を設定できます。Flicがボタンだけだったのに対し、1つの「タグ」でも何かしらができる上、人感センサや明るさセンサ、温度・湿度センサ「タグ」をつなげることで、ちょっとしたセキュリティシステムのようなものから、いたずら、ライフログ、演出、スマートホームみたいなことが出来そうです。

Mininch Premium Tool Pen (ロケット鉛筆型のドライバー)

mininchのTool penとTool pen mini

MininchのTool Pen はKickstarterのプロジェクトの中でも、完成度・満足度の高い製品です。台湾のベンチャー企業が製造しています。
ロケット鉛筆のようにビットが交換できるドライバーで、はめあいの勘合がよく出来たキャップとビットで構成されています。Tool Penという通常サイズのドライバーのプロジェクトが成功を収めた後、Tool pen miniというプロジェクトも製品が送られてきました。miniの方にはiPhoneを開けるための特殊ビットや、simカードを取り出すビットが用意されています。色はシルバー、ガンメタル、ゴールドの3色。Amazon.com で購入できますが、日本への直送は出来ません。日本国内では、最近Generateというデザインショップ が取り扱いを開始しています。

Nevo (スマートウォッチに見えないスマートウォッチ)

Nevo

Nevo は見た目が普通のおしゃれな時計なのですが、スマホと連動するスマートウォッチです。文字盤のバーの部分がおしゃれに光ります。
これを身に着けているとたまにそれ何?実はスマートウォッチ、という会話が発生します。 Indiegogoで初めて支援したプロジェクトです。
連動させると万歩計として機能し、1日の目標を例えば1万歩と決めると、右上のボタンを押すと現時点でどれくらい達成しているかをバーを光らせて確認できます。また、facebookやメール、電話があった場合にバーを光らせる設定が出来るため、鞄や机の上にスマホを置いておいても着信が確認できたりします。通信が切れやすかったりしますが、そこはベンチャー企業の製品ならではという印象です。
色が3種類、バンドの種類も複数あり、自分で簡単にバンドは交換が可能です。 Amazon.com で購入できますが、日本への直送は出来ません。Yahooショッピング のいくつかの店舗で販売しているようです。

Sugr Cube (Airplay対応・バッテリー駆動の木製Wifiスピーカー)

sugr maple

クラウドファンディング製品の中で一番使用しているのがこのSugr Cube です。
2個セットで支援し、無事届きました。AirPlayに対応しているので、iTunesで再生する音楽やiPhoneでワンタッチで音楽再生が出来ます。届いた直後は電源ONのボリュームが異常に大きい、夜中に突然鳴り出すなどいろいろ不具合がありましたが、開発チームが頑張っているようで1か月に1回くらいアップデートがあります。また、直接直してほしい点などを連絡するとすぐに返答があり、がんばっている感じもすごくよくわかるので製品を一緒に育てるような感覚もあります。

sugr maple背面。ボリュームコントロールとUSB口

背面はボリュームのつまみ兼電源ボタンと、低音を出す排気口があります。質感はよく出来ています。また、スピーカーの上面をタッチすると再生を停止、斜めにすると曲送りができます。
iTunesを使用しPCで再生している場合は、AirPlayで複数のSugr Cubeから再生することが出来、部屋の隅と隅などに置くとかなり良い音楽空間が作れます。(若干再生タイミングがずれるのがAirPlayの問題点ですが。)

Amazon.com で購入できますが、日本への直送は出来ません。開発チームから、CSQDNADOというクーポンコードを使用すると50ドル割引という連絡が来ていました。

Amazon Exclusives

Amazon Exclusives は、Kickstarterで成功をおさめたプロジェクトを販売するストアフロントです。こうして見るとものすごい数です。。

Amazon Launchpad and Indiegogo: Crowdfunded Products  

Amazon Launchpad and Indiegogo: Crowdfunded Products は、Indiegogoで成功をおさめたプロジェクトを販売するストアフロントになっており、かつ一部製品の予約購入ができます。

買えない製品

クラウドファンデングで成功しても、買えない製品というのが存在します。もともとKickstarter限定だったり、その後プロジェクトを行った会社や個人が作るのをやめてしまったりと理由は様々だと思われます。写真のbulbというニキシー管とアルミのブロックの削り出しの時計はとても気に入っていますが、プロジェクトを行ったオーストラリアの個人の方は次の別の製品のプロジェクトを開始しており、おそらく人手が足りないのかこのモデルはKickstarter以降、購入できなくなっています。

クラウドファンディングぽくない製品

明らかに通常の販売網に載せる前に、先行販売目的・テストマーケティング目的で行われているプロジェクトが存在します。 それらプロジェクトの特徴は、クラウドファンディングが成立してから1ヶ月後くらいに製品が発送されるなどで、通常開発にかかる時間を飛ばしています。
これが別に悪いこととは思わないのですが、 Sugr Cubeにあるような一緒に製品を育てているような感覚はなく、通常の製品を購入しているだけに近くなります。
自分が支援したプロジェクトの中では、国内でも購入できるiPhoneバンパーのRhinoshield  や Playbulb がそれに当たります。

送られてきたけれど良くなかった製品

2014年6月に支援し、11月に配送するとしていたプロジェクトで、結局2015年の8月ごろに送られてきたHEVO LABS のiPhoneドッグがこれにあたります。このプロジェクトは度重なる延期によってiPhoneの世代交代と、一部製品の未配送、結果的に製品の完成度が低かったこと、さらにはおそらく設計データの流出で数十ドルした製品が中国のアリババで5ドルくらいで購入できる状態になってしまったことなどから、完全に炎上しています。

詐欺プロジェクト

エンジニアとして恥ずかしい限りですが、iFind という詐欺プロジェクトにひっかかりました。技術的にできるはずない内容なのですが、忘れ物タグという忘れ物を日常的にしてしまう自分にとって魅力的でつい騙されてしまいました。このプロジェクトはKickstarter側が詐欺に気づき、停止したことで支払いなどは未然に防がれました。技術的な観点もですが、よくよく確認するとプロジェクト立ち上げの人物名が歴史上の偉人だったり特許番号で検索しても何もヒットしないなど自分自身でも確認できたかもしれないという勉強になったプロジェクトでした。

クラウドファンディングとは・傾向

そもそもクラウドファンディングは「特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行う」ことを指しており、製品を予約購入することとは基本的には異なります。
ただ、ここ2年ほどKickstarterなどを見ている限り、プラットフォームがどんどん一般化されていく中で利用者の意識が「支援」から「先行予約・購入」にシフトしていると思われます。 具体的な例を出せるわけではなくあくまで感覚ですが、少しでも計画から遅れるとキャンペーンへのクレームコメントが多く入っているように見えますし、 ファンドを集める側の提示の仕方もこれまでは「支援」プランがそれなりにあったのに対して(純粋な寄付のプラン)、それらの寄付が集まらないことから 「製品」プランが増えているように見えます。

クラウドファンディングの醍醐味と危険性

クラウドファンディグの醍醐味は何といっても先取り感ではないかなと思います。インディーズバンドやアイドルを自分が一番先に見つけた感にそのあたりはもしかすると近いのかもしれないです。
さらに、割安であることも利点です。例えば上で書いたNevoは偶然見つけ、先着100人の支援枠で支援できたので100ドルで購入できました。 現在日本で購入すると6万円、アメリカで購入しても3万円以上するので、このような先行割引のような先取り感があります。 また、「ここでしか買えない」かもしれないものであることも醍醐味の一つかと思います。作ってみたら手間がかかりすぎてもう作るのをやめた、などの可能性もあるためです。
一方、送られてきたけれど良くなかった製品にも書きましたが、基本的には思ったものと違ったり性能が満足できなかったとしても、クラウドファンディングは支援なので返金はしないというのが通常の対応になります。 このあたりをプロジェクトのページの説明内容やメンバーの背景などを見ながら、自分で判断していくことが必要になっています。 詐欺プロジェクトの項目で書きましたが、このプロジェクトはKickstarter側でプロジェクトを停止しましたが、毎日多くのプロジェクトが立ち上がる中で詐欺をプラットフォーム側で見破る ことが完全にできなくなった場合、危険性にもつながっているのかなと思います。

アメリカのアマゾン購入方法

Amazon.com アメリカのアマゾンからは購入できない(日本に送れない)商品を選択した場合

買い物を続けると、住所を入力した後赤字でImportant Message という警告が出てきます。

その場合は発送してくれるマーケットプレイス店舗を探すか、「転送サービス」を利用すると、輸入禁制品や食べ物などを除くほぼ全ての商品が購入可能です。詳しくは下記をご参考下さい。

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